布団が俺を呼んでいる

丘山大一のぶろぐ

続々・初めてコミケ用同人誌を作った話

原稿の管理

原稿自体は、Github上にでがらし会のPrivateリポジトリを作成することで管理することが決まっていました。
Github で管理するのはいいのですが、ここで地味にネックになるのが、マークダウンで原稿が作成される、ということです。
※もちろん、別の形式で原稿を作っても良かったのだが、Github上ならマークダウンが便利だと判断。


マークダウンは印刷のための形式ではない

当たり前ですが、マークダウンはHTMLを簡易に書くことに重点がおかれています。
出てくるものは解釈されたHTMLであって、その解釈はブラウザやライブラリに依存します。特にTableなんかは顕著です。
また、Github上に置くだけでは連結することも、(当たり前ですが)頁番号を振ることもできません。
よって、「印刷用の何がしかの形式にするためのライブラリが必要」ですが、「成果物はそのライブラリに依存する」します。
でもって、書く人ごとに使っているライブラリ・環境は異なるわけです。
合同誌なのに、書いているのはマークダウン(=テキスト)なのに、人によって結果が異なる。ツライ。


ライブラリの選定ーGitbook

あれこれ悩みましたが、最終的にGitbookを使用することにしました。
※正確にはWindows+Git for Windows+Gitbook+calibre
決め手は、
  • PDFへの変換ができる
  • PDF化した時の結果が、マークダウン+Github(ブラウザ) で表示した結果に近い(個人ごとの差が小さいことを期待)
  • PDF化の結果が印刷に向いている(特に改ページ)
  • 現在のリポジトリの構造でそのまま動く
という点です。ブラウザによる差異は取り除けないので、ここは諦めたところです。
他にも幾つか候補がありましたが、単純な使い勝手でGitbookを上回るものがありませんでした。
しかし、この選定に時間がかかりすぎてしまいました。
ライブラリの選定に時間がかかる=出力結果が不定なまま=ページ数も未定 ということです。
そのうえ、ライブラリと格闘している間に――編集としてあるまじきことに――皆の原稿進行具合の監視が半端になっていました。
結果、当初40頁くらいの予定が、出力してみたら120頁にふくれあがるという事態にw
いくらなんでも120頁は多すぎ! ということで、皆に協力を仰ぎ、最終的に80頁にしました。
いやあ、完全に編集担当の不手際でした(汗)
みんなありがとう!


製本について
色々悩んだのですG、STARBOOKSさんにお願いしました。
ポイントは、
  • 実績がある
  • PDF受付が明示されていた
  • 一部の頁のみカラー に対応していた
  • 比較的安い
  • 会場に搬入してくれる
という点でした。
担当のお姉さんの声が可愛かったのが最大のポイントだったなんていえない。ちなみに会場にいらしていたそうですが、その人も可愛かったそうな。お会いできていないぞチクショウ。
特に、上記事情によりPDFで入稿しなければならなかったため、PDF受付ができることが確定で分かっていたのが非常に大きかったです。

また、仮入稿もできましたので、一度製作途中のものを入稿し、印刷に問題がないかどうか軽くチェックしてもらうことができました。
印刷所に依頼するのは初めてでしたので、コレができたのは安心感の意味で非常に大きいかったです。

いやはや、お世話になりました。


さて、3回にわたって長々と書きました。

正直、理想通りにはいかなかったところが多いですが、処女作&初編集にしては「そこそこ」できたかなあ、という感想です。
通してのご注意ですが、今回はあくまで「初めて」「合同誌の編集という立場で」「丘山としての考え」を書いたものです。
何かの参考になれば幸いですが、「正解」を提示したわけではありません。特に、「文章の完成度を高める」の件は、どちらかといえば小説等で有効な手法です。技術書を書くのであれば、あるいはそうでなくても、異論が出るところだと考えています。
そしてこの「異論が出る」ところがキモだと思います。
一人でやってても異論なんて出ませんからね。折角の合同誌ですから、黙々とやるよりも、意見をぶつけあってワイワイガヤガヤやりたいです。

諸々反省点もあります。数多の失敗もありますw
2回目以降の機会があれば、また違ったやり方をしたり、今回のやり方を洗練する形にでやっていきます。
しかし編集面倒くせえ編集は編集で面白いよ!



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